
「フジ」「ワスレナグサ」「ハナカイドウ」
藤 Wisteria
春の花(最盛期は5月)。花色は淡紫、紫、ピンク、白。
花名の由来
属名の学名「Wisteria(ウィステリア)」は、米国の解剖学者カスパール・ウィスター(Caspar Wistar / 1761~1818)の名にちなみます。
和名の「藤(フジ)」は、「吹き散る」の転訛など、その語源には諸説あります。
別名の「野田藤(ノダフジ)」は、フジの名所である大阪市福島区野田の地名からとったものです。
フジ全般の花言葉
「優しさ」「歓迎」「決して離れない」「恋に酔う」
花言葉の由来
フジの花は外国人にも和の風情を強く感じさせるといわれます。古くから女性にたとえられるフジの花言葉の「優しさ」「歓迎」は、外国の方々を温かく迎え入れようという姿勢をあらわしているともいわれます。
勿忘草 Forget-me-not
春の花(最盛期は4月)。花色は青、ピンク、白、紫など。
花名の由来
この花のドイツ名は「vergissmeinnicht(私を忘れないで)」。英国でもその直訳の「forget-me-not」と呼ばれています。日本でも同様に「忘れな草」「勿忘草」と名づけられました。この花名は、中世ドイツの悲恋伝説(下記参照)に登場する騎士の言葉に由来します。
属名の学名「Myosotis(ミオソティス)」は、ギリシア語の「mys(ハツカネズミ)」と「ous(耳)」を語源とし、細長く多毛で柔らかい葉の様子がハツカネズミの耳に似ていることにちなみます。
ワスレナグサ全般の花言葉
「真実の愛」「私を忘れないで」
花言葉の由来
花言葉の「真実の愛」「私を忘れないで」も中世ドイツの悲恋伝説(下記参照)に由来します。
ドナウ川の悲恋伝説
ある日、ドナウ川のほとりを若い騎士ルドルフと恋人ベルタが散策していました。するとベルタは岸辺に咲く美しいこの花を見つけます。ルドルフはベルタのためにその花を摘もうと岸を降りましたが、誤って川の流れに飲まれてしまいます。ルドルフは最後の力を尽くして花を岸に投げ、ベルタに「Vergiss-mein-nicht!(私を忘れないで)」という言葉を残して死んでしまう。
残されたベルタは、亡き人の思い出に生涯この花を身につけ、その花は「忘れな草」と呼ばれるようになったと。
花海棠 Hall’s crabapple
春の花。花色はピンク。
花名の由来
ハナカイドウはリンゴと同属の中国原産の植物です。和名の「海棠(カイドウ)」は漢名「海棠」の音読みです。江戸時代初期に日本に渡来し、花が美しいことから「花海棠」と呼ばれるようになったといわれます。
また、花柄が長く花が垂れさがることから「垂絲海棠(スイシカイドウ)」の別名もあります。
属名の学名「Malus(マルス)」は、リンゴの木を意味するラテン語に由来するといわれます。
英語では「Hall’s crabapple」と呼ばれます。
ハナカイドウ全般の花言葉
「温和」「美人の眠り」「艶麗」
4月5日生まれの有名人
日本
・後伏見天皇 (第93代天皇 / 1288年4月5日~1336年5月17日)
・板東英二 (プロ野球選手、タレント / 1940年4月5日)
・ファイティング原田 (プロボクサー / 1943年4月5日)
・原田大二郎 (俳優 / 1944年4月5日)
・鳥山明 (漫画家 / 1955年4月5日)
・川原亜矢子 (女優、ファッションモデル / 1971年4月5日)
・西川史子 (タレント、医師 / 1971年4月5日)
・鼠先輩 (歌手 / 1973年4月5日)
・三浦春馬 (俳優 / 1990年4月5日)
花言葉の由来
花言葉の「美人の眠り」「艶麗」は、唐の玄宗皇帝が眠りが足らず酔いのさめきらない楊貴妃の美しさを「海棠の睡り未だ足らず」と評した言葉に由来するといわれます。
海棠は昔から美人の形容に用いられ、美人のうちしおれた様子をたとえていう「海棠の雨に濡れたる風情」という慣用句もあります。
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