
「ワスレナグサ」「ウメ」「ヒヤシンス」
勿忘草 Forget-me-not
春の花(最盛期は4月)。花色は青、ピンク、白、紫など。
花名の由来
この花のドイツ名は「vergissmeinnicht(私を忘れないで)」。英国でもその直訳の「forget-me-not」と呼ばれています。日本でも同様に「忘れな草」「勿忘草」と名づけられました。この花名は、中世ドイツの悲恋伝説(下記参照)に登場する騎士の言葉に由来します。
属名の学名「Myosotis(ミオソティス)」は、ギリシア語の「mys(ハツカネズミ)」と「ous(耳)」を語源とし、細長く多毛で柔らかい葉の様子がハツカネズミの耳に似ていることにちなみます。
ワスレナグサ全般の花言葉
「真実の愛」「私を忘れないで」
花言葉の由来
花言葉の「真実の愛」「私を忘れないで」も中世ドイツの悲恋伝説(下記参照)に由来します。
ドナウ川の悲恋伝説
ある日、ドナウ川のほとりを若い騎士ルドルフと恋人ベルタが散策していました。するとベルタは岸辺に咲く美しいこの花を見つけます。ルドルフはベルタのためにその花を摘もうと岸を降りましたが、誤って川の流れに飲まれてしまいます。ルドルフは最後の力を尽くして花を岸に投げ、ベルタに「Vergiss-mein-nicht!(私を忘れないで)」という言葉を残して死んでしまう。
残されたベルタは、亡き人の思い出に生涯この花を身につけ、その花は「忘れな草」と呼ばれるようになったと。
梅 Plum blossom
早春の花(最盛期は2月)。花色は赤、白、ピンク。
花名の由来
花名のウメの語源には諸説あります。中国語の「梅(メイ)」が転訛したとする説、薬用に燻製にした実が「烏梅(ウメイ)」として伝来して転訛したとする説、花の美しさから「愛目(うめ)」が転じた説などがあります
ウメ全般の花言葉
「高潔」「忠実」「忍耐」
色別の花言葉
白い梅(白梅)
「気品」
花言葉の由来
花言葉の「忠実」は、政争に敗れて大宰府へ左遷された平安時代の貴族・菅原道真(845~903)の後を追って空を飛んだとするウメの伝説(飛梅伝説は下記参照)に由来するといわれます。白梅の「気品」の花言葉は、あでやかな紅梅に対して、白梅の凜として上品なその花姿にちなみます。
飛梅伝説
平安時代の貴族・菅原道真(845~903年)は、朝廷内での公卿・藤原時平(871~909)との政争に敗れ、遠く九州・筑前国の大宰府へ左遷されることになりました。道真はとりわけ愛でてきたウメの木、サクラの木、マツの木との別れを惜しみます。道真を慕う庭木たちのうち、サクラは悲しみに暮れてついには枯れてしまいました。ウメとマツは道真の後を追って空を飛びます。しかし、マツは途中で力尽き、摂津国八部郡板宿近くの丘に降り立ち、この地に根をおろしました(飛松伝説)。ウメは一夜のうちに大宰府まで飛んでゆき、その地に降り立ったといいます。
以下は、菅原道真が庭の梅の花に別れを惜しんで詠んだ歌です。
東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅花(うめのはな) 主なしとて 春な忘るな
(私がいなくなっても、春が来るたび忘れることなく、梅の木よ、芳しい花を咲かせておくれ)
ヒヤシンス Hyacinth
春の花(最盛期は2~3月)。花色は紫、赤、ピンク、白、青、黄、オレンジなど。
花名の由来
属名の学名「Hyacinthus(ヒヤシンサス)」は、ギリシア神話(下記参照)の美少年ヒュアキントス(Hyakinthos)の名前に由来します。
ヒヤシンス全般の花言葉
「スポーツ」「ゲーム」「遊び」「悲しみを超えた愛」
色別の花言葉
紫のヒヤシンス
「悲しみ」「悲哀」「初恋のひたむきさ」
赤いヒヤシンス
「嫉妬」
ピンクのヒヤシンス
「スポーツ」「ゲーム」「しとやかなかわいらしさ」
白いヒヤシンス
「控えめな愛らしさ」「心静かな愛」
青いヒヤシンス
「変わらぬ愛」
黄色いヒヤシンス
「あなたとなら幸せ」「勝負」
花言葉の由来
紫のヒヤシンスの花言葉「悲しみ」「悲哀」は、死んでしまった美少年ヒュアキントス(下記参照)の伝説に由来します。また、「スポーツ」「ゲーム」「遊び」の花言葉もこのギリシア神話の円盤投げにちなみます。
2月7日生まれの有名人
日本
・聖徳太子 (飛鳥時代の皇族、政治家 / 574年2月7日~622年4月8日)
・小林稔侍 (俳優 / 1941年2月7日)
・香坂みゆき (女優 / 1963年2月7日)
・向井理 (俳優 / 1982年2月7日)
・加護亜依 (歌手 / 1988年2月7日)
海外
・トマス・モア (イングランドの思想家 / 1478年2月7日~1535年7月6日)
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