
「マツ」「ウメ」「クロッカス」「フクジュソウ」
松 Pine
春の花。花色は赤、黄、紫、茶など。
花名の由来
学名の属名「Pinus(パイナス)」は、ケルト語の「pin(山)」が語源であるとも、ローマ時代のマツの一種の名前であるともいわれます。
和名の「松(マツ)」の語源には多くの説があります。
・冬になっても葉は緑のまま雪や霜を待つ(まつ)から
・マツは持つ(もつ)で「久しきを持つ(長生きする)」から
・枝に葉がたくさんまつわりついていることから「まつわる木」が転じた
・葉が二股に分かれていることから「股(また)」が転じた
など。
マツの学名「Pinus(パイナス)」から、フランスでは「pin(パン)」、英語では「pine(パイン)」と呼ばれるようになったといわれます。
マツ全般の花言葉
「不老長寿」「哀れみ」「同情」
花言葉の由来
花言葉の「不老長寿」は、マツが長命なことに由来します。「哀れみ」「同情」の花言葉はマツの言い伝え(下記参照)にちなむといわれます。
マツの言い伝え
ある女神が愛する人に嫉妬をして、彼をマツの木に変えてしまいました。女神がそのマツの木の下で嘆いていると、その姿に同情した神々の王は、彼女を慰めるためにその思い出の木が一年中緑色を保つようにしてあげたといわれます。
松竹梅
マツ、タケ、ウメはいずれも寒さに耐えるところから「歳寒の三友(さいかんのさんゆう)」とも呼ばれ、宋代より始まった中国の文人画で好まれる画題のひとつです。日本では「松竹梅(しょうちくばい)」とされ、おめでたいものとして慶事などに使われます。
梅 Plum blossom
早春の花(最盛期は2月)。花色は赤、白、ピンク。
花名の由来
花名のウメの語源には諸説あります。中国語の「梅(メイ)」が転訛したとする説、薬用に燻製にした実が「烏梅(ウメイ)」として伝来して転訛したとする説、花の美しさから「愛目(うめ)」が転じた説などがあります
ウメ全般の花言葉
「高潔」「忠実」「忍耐」
色別の花言葉
白い梅(白梅)
「気品」
花言葉の由来
花言葉の「忠実」は、政争に敗れて大宰府へ左遷された平安時代の貴族・菅原道真(845~903)の後を追って空を飛んだとするウメの伝説(飛梅伝説は下記参照)に由来するといわれます。白梅の「気品」の花言葉は、あでやかな紅梅に対して、白梅の凜として上品なその花姿にちなみます。
飛梅伝説
平安時代の貴族・菅原道真(845~903年)は、朝廷内での公卿・藤原時平(871~909)との政争に敗れ、遠く九州・筑前国の大宰府へ左遷されることになりました。道真はとりわけ愛でてきたウメの木、サクラの木、マツの木との別れを惜しみます。道真を慕う庭木たちのうち、サクラは悲しみに暮れてついには枯れてしまいました。ウメとマツは道真の後を追って空を飛びます。しかし、マツは途中で力尽き、摂津国八部郡板宿近くの丘に降り立ち、この地に根をおろしました(飛松伝説)。ウメは一夜のうちに大宰府まで飛んでゆき、その地に降り立ったといいます。
以下は、菅原道真が庭の梅の花に別れを惜しんで詠んだ歌です。
東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅花(うめのはな) 主なしとて 春な忘るな
(私がいなくなっても、春が来るたび忘れることなく、梅の木よ、芳しい花を咲かせておくれ)
クロッカス Crocus
早春の花(最盛期は3月)。花色は紫、黄、白、青、赤など。
花名の由来
属名の学名「Crocus(クロッカス)」は、ギリシア語の「krokos(糸)」が語源となり、長く糸状に伸びるめしべをもつことに由来します。
クロッカス全般の花言葉
「青春の喜び」「切望」
色別の花言葉
紫のクロッカス
「愛の後悔」
黄色いクロッカス
「私を信じて」
花言葉の由来
春に咲く花は青春の意味を含むとされるケースが多く、「青春の喜び」の花言葉もクロッカスがヨーロッパにおいて古くから春の訪れを告げる花とされてきたことに由来します。「切望」の花言葉は、早春に花をつけるクロッカスが春を待ちきれないという意味になります。
クロッカスとギリシア神話
美しい青年のクロッカスは、羊飼いの娘スミラックスと恋に落ちます。しかし、神々は二人の結婚を許しませんでした。絶望したクロッカスは自殺し、残されたスミラックスを悲しみのどん底につき落としてしまいます。二人を哀れんだ花の女神フローラは青年をクロッカスの花に、娘をスミラックス(サルトリイバラ)の花に変えたといいます。
クロッカスとサフラン
同じクロッカス属のサフランは11月ごろに薄紫色の花を咲かせます(秋咲き)。そのめしべは薬用やスパイスとして用いられるため、薬用サフランとも呼ばれます。一方、春咲きのクロッカスは観賞用のみに栽培されるため、春サフラン、花サフランなどと呼ばれます。
福寿草 Amur adonis
冬~早春の花(最盛期は2月)。花色は黄、オレンジ。
花名の由来
属名の学名「Adonis(アドニス)」は、ギリシア神話で猪に殺された美少年アドニスの名前に由来します。
和名の「福寿草(フクジュソウ)」は、幸福と長寿を意味し、新春を祝う花として名づけられました。
フクジュソウ全般の花言葉
「幸せを招く」「永久の幸福」「悲しき思い出」
花言葉の由来
花言葉の「幸せを招く」「永久の幸福」は、古くから縁起のよい花とされてきたことに由来します。また、「悲しき思い出」の花言葉は、美少年アドニスの伝説にちなむといわれます。
1月3日生まれの有名人
日本
・坂本龍馬 (幕末の志士 / 1836年1月3日~1867年12月10日)
・道場六三郎 (料理人 / 1931年1月3日)
・岩下志麻 (女優 / 1941年1月3日)
・小堺一機 (お笑いタレント / 1956年1月3日)
・ダンカン (お笑い芸人、放送作家 / 1959年1月3日)
・柳葉敏郎 (俳優 / 1961年1月3日)
・吉田栄作 (俳優 / 1969年1月3日)
・小沢真珠 (女優 / 1977年1月3日)
・内村航平 (体操選手 / 1989年1月3日)
海外
・メル・ギブソン (米国の俳優 / 1956年1月3日)
・ミハエル・シューマッハ (ドイツのF1ドライバー / 1969年1月3日)
この記事へのコメントはありません。